つのの細道(マドリッド)

  
 スペインはイタリアと同じで、1度の旅行で満喫することはできません。
 でも、誰でも始めは1度しか行かない予定なので、どこを選ぶか悩みます。
 私は、首都マドリッドを選びました。
 でもマドリーは、かなり退屈な都市でした。

 1985年に、伊丹〜成田〜アラスカ〜パリから電車で、
 やっとこさマドリ−入りしました。
 今でも、スペインは、日本から直行便が出ていません。
 「スペインに行くけど、どこへ行こう」と相談されたら、
 「ハブ空港から、マドリーははずして、アンダルシア地方か
  カタルーニャ地方に直行せよ。」とアドバイスしたいです。

 マドリ−は、摩天楼の都市でもなければ、中世そのままの都市でもありません。
 海も見えなければ、山もありません。八王子みたいなところです。
 ブランドショップも、他国に比べれば貧相なものですが、
 唯一、ロエベだけは半額以下でした。
 スペインに行く友達がいれば、ロエベを買ってきてもらいましょう。

 マドリ−の見どころといったら、プラド美術館くらいです。
 これが、ルーブルなみに、立派な所蔵品が多く、
 わたしゃ、しまいには、見飽きてしまいました。
 キリスト教の宗教画は、仏教徒にはいまいち関心のない
 場面なのではないでしょうかね?
 あの暗い色彩感覚を見ると、テンションが下がります。
 わたしゃ、ピカソ〜ミロなど近代美術のほうが好きです。





 滞在中に、タブラオに、フラメンコを3度見に行きました。
 ひとつめは、観光客向けフラメンコ。
 ふたつめは、洞穴でやっている、ジプシーファミリーの粗野なフラメンコ。
 みっつめは、金持ち相手の、高級フラメンコ。
 どれもそれなりの雰囲気があり、全く違ったものです。
 どれが真のタブラオのフラメンコなのか?と問われると、甲乙つけられません。
 スペインに行ったら、夜は必ずタブラオに行きましょう。

 また、サッカーファンなら、スペインでのサッカー観戦は格別なようです。
 一流のプレーが、ボールに手の届きそうな距離で繰り広げられるので、
 日本では味わえない興奮だそうです。
 レアルマドリッドのチケットは、入手困難ですが、
 都市チームでも、かなり楽しめるようです。
 そういうところでの現地の人ウオッチングも楽しいですしね。
 毎日試合があるわけではないので、行く前にチケットを手配してから、
 旅行の計画を組むのがよいでしょう。

 マドリ−から中世の首都トレドへ、代理店のバスツアーを利用して日帰りしました。
 トレドは、16世紀まで首都だったところですが、城壁に囲まれた迷宮都市です。
 エル・グレコが住んでいたらしく、多くの作品が町中にありました。

 1日かかって、グラナダのアルハンブラ宮殿にも行きました。
 これは、イスラム文化の傑作で、建築関係者は必見です。

 バックパッカーが最も多い国/スペインです。
 人々はのんびりしていて、時間が流れるのがゆっくりなので、
 何日滞在しても、何回行っても、充分ということはありません。
 イタリアもいいけど、スペインにも行ってみましょうね。

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